知られざるカードの製造工程について

日頃生活を送る中で非常によく見かけるプラスチックカード。
あまりにも身近な存在であるが故につい見過ごされがちなものではありますが、カード工房ではそんな影の主役とも言えるカードを日々、全国各地のお客様の元へお届けしています。
ところで、そんな一般的にもなじみ深いカードはどのように製造されているのでしょうか。
簡単にその一端をご紹介したいと思います。

まず最初に行うのが、大元の素材となるプラスチックの板への印刷。
専用のオフセット印刷機やシルク印刷などでカードのデザインを印刷します。
これだけでもあとはカードの大きさに切り抜くだけでは?と思ってしまいそうではありますが、印刷後のプラスチック板はこの後、厚みを持たせるために貼り合わせを行う工程に移ります。

カード工房のプラスチックカードはその厚みのバリエーションとして0.3mm厚・0.5mm厚・0.76mm厚の3パターンがありますが、これらの厚さはこの工程で与えられます。
カードの製造を行うメーカーや工場、機械によってその内容は異なりますが、プラスチック板同士の間に別のプラスチック板を挟む場合や水に強いことでお馴染みのユポ紙を挟み込むといったことがあるようです。
こうして厚みが生まれたカードを次のタイミングで初めてカード状に断裁し、この時点でようやく名実ともに「カード」と名乗れる状態になるのです。

ただ、ここで終わりというわけではありません。
カードにはご注文者の要望に沿ってそれぞれにサインパネル加工やつや消し加工、さらにバーコード加工といった後加工を施す工程があり、基本的にはカードの形状に断裁したのちに加工が行われます。
この後加工が終わることでようやく納品時と同じ状態に到るという、意外にも複数の工程を経てカードは製造されるのです。

カードはその流通度の高さから自然、大量生産を必要とするため、その製造工場もカードのサイズ感に似つかわしくないほどの広さを誇るケースが意外にも多くあります。
普段何気なく手にとっているカードも、その製造工程を知るとなんだかとても大事にしたくなってきませんか?
少なくとも筆者はそう感じております。