とある日のこと。
行きつけの美容院で髪をカットし、お会計を済ませたその時、担当の方の口から衝撃の一言が飛び出しました。
「実は来月で閉店するんです。」
筆者は身なりには気を使うほうであるという自負がある一方で、少し適当なところもあるため、これまで行きつけの美容院というものを持ち合わせていませんでした。
決して自慢するわけではありませんが、筆者が現在居住するエリアは東京下町にありながら様々なメディアで取り上げられる有数のおしゃれエリア(だそうです)とされており、髪を整えるにしてもその美容院の数は星の数ほどといっても過言ではありません。
そしてそのほとんどが立地に合わせた価格設定とも言えるのか非常に強気。
髪を切るだけなのに福澤様二名分というのは少々いただけません。
そんな中で、価格破壊とも言える価格設定なのに確かな技術力を持つお店に出会い、以来月に一度のペースで赴いていたのに・・・そんな中告げられた突然の別れ。
そして何が言いたかったのかというと、その際の案内にも紙製のカードが使われていたという事実です。
ここまで来ると我ながら職業病かな?と思わざるを得ませんが、ポイントカードやショップカード以外の使い道として「閉店」というややネガティブとも言えるような情報の拡散にもカードは用いられる・・・という事実にたどり着いたのでした。
発注の際にはどのような心持ちだったのか、それについては想像するだけでもいたたまれない気持ちにさせられてしまいますが、何度も足を運んでくれていた大切な顧客に最後のお別れを丁寧に伝えたい・・・という意味では非常に有効なのかもしれません。
個人的にはまた行きつけのお店を探す長い旅に出なければならないことを考えるとかなり残念な気分ではありますが、新天地でのご活躍を思わず祈らざるを得ないようなカードにまつわるエピソードでした。